アウト送信グ



トップ
文章
リンク
説明
7月31日


aikoのコンサート行きが決まってから、ライブのDVDを見て予習している。

もともと一つだけ持っていたのだが、それは中学から高校にあがるときに自分へのご褒美と
してかったやつなのでもう今から五年は経とうとしている。曲は大体始めと二番目のアルバ
ムのもので今のではとてもついていけそうにない。

そう思って人から最近のライブDVDを借りて勉強しているのだが、やはり今のaikoの方が
いいような気がする。なんていうか、ブスかわいいといった感じであるのに対し、五年前の
aikoは…といった感じである。ブスかわいいのに対し、一方では…といった感じ、わかりま
すか?

ところで最近の方のDVDを見ていたら、急にaikoが泣き出してしまう場面があった。どう
してしまったんだ彼女は、国分のことでも思い出したかと思いながら続きを見ていると、ai
koは泣いてしまった部分をこう説明していた。

「すごい、悲しい歌が続いちゃったんで涙が出ちゃいましたね。」

自分で作ったくせに!



7月30日


昨日は高級クラブでバイトでした。いつもよりいろんなことがあったので、久しぶりに今日は
その話をしようと思う。


・ホステスRさんの話。

「あたしさー、前Kちゃんと仲良かったやんか?ドコモやったらファミリーの方が安いからKち
ゃんとファミリーで使っててん。ほんでこの前携帯機種変しに行ってんやん。あたし月に10
万ぐらい携帯使うからポイントで全部いけるやろとか思って向こうでポイントいくらですかっ
て聞いたら86ポイントとか言われてさ、はぁ?とか思ってよう考えたらKちゃんそういえば
あたしが風邪で寝込んでるときに電話してきて、機種変めちゃ安くできたわとか言ってたわと
か思ってバンバンむかついてんけど。

そういえば昨日五条で急に隣にいた人がズボン脱ぎだして何してんかなと思ったらそこでうん
こしてはったわ。びっくりした、ほんまに。」


・お客さまWさんの話。

Wさんはほんとにすごい人だ。某娯楽企業の営業部長さんだ。ブラックカードだって持ってい
る。僕は入ったころからすごい気にいられていて、初めてアフターに連れて行ってもらった人
も、初めてオカマバーに連れて行ってもらった人もWさんだ。昨日は、Wさんのお連れさんの
誕生日でうちにいらっしゃっていた。僕がなにかを持っていった際、Wさんに言われた。

Wさん「君も来るか?ジェットスキー。」

え?いやいやうーんまあなんていうか行きたくないです。そんな偉い人とジェットスキーした
ってゴルフに行く係長みたいにわざとラフショットしないといけないんじゃないのか。

Wさん「えーやんえーやん、祇園じゅうの女の子連れてくるで。」

いやいや余計行きたくない。そんな祇園じゅうの女の人になんて絶対会いたくない。っていう
か思い出したけど、その日まだテスト残ってるんだった。その旨を言うと、

ママ「あんた、テストとジェットスキーどっちが楽しいのよ!」

テストを勘違いしている。


・ホステスEさんの話。

Eさんは昨日初めて入った派遣のコンパニオンだ。

Eさん「すいません、吸ってるタバコなんでしたっけ?」

僕「キャスターですけど?」

Eさん「すいません一本もらえませんか?」

僕「あー全然いいですよ。」

*

僕「おいしいですか?キャスター」

Eさん「うん、ここ(フィルターの半分)切ったら丁度いい」

それキャスターで一番重いやつなんですけど。


・ホステスEさんの話2

僕「おつかれさまでした。」

Eさん「あ、おつかれさまでした。そうそうさっきそこのお客さんでね、隣の人がエロくって…」

ママ「お願いしまーす」

Eさん「あっまた今度いいますね。」

店長がさっき、あの人今日限り入れないって言ってたような気がする。



7月29日


中学から高校にあがるとき、友達を作るのに自身がなかった僕は、ペン回しを練習した。

友達を作るには、なんにしてもはじめに喋るきっかけが必要である。そう思った僕は暇つぶし
をかねて始めたのだった。高校の入学式の日、初めてのクラスで諸書類を各場面でペンがまる
で生きてるかのように操りながら書き込んでいく僕。横にいる人に「どうやったらそんなこと
ができるんですか?」と聞かれ、僕は「どうもこうも、ただ心が通じてるだけです」と答える
僕。完璧だ。

しかし練習しているときに、ペン回しなるサイトを見つけた。そのサイトはまだ健在なのかは
わからないが、いろいろな技には名前がつけられ、難易度も記されている。僕はとりあえず、
ノーマルとリバースとハーモニックとガンマンとトルネードはできるようにしておいた。

入学した日、姉の友達の弟と中学校同じやつが同じクラスだったので友達は意外とすぐにでき
てしまった。でも、ノーマルとリバースとハーモニックとガンマンとトルネードができる僕は
何のために練習してきたのかと思い、その友達面々にペン回しを見せると、思いとはリバース
に、アブノーマルで協調性にかけるワンマンなやつと見なされ、大惨事だった。


7月28日


髪が伸びてきて困っている。

と言っても、そんなに伸びてはいない。なんだこの書き出しはと思われるかも知れないが、そ
れが例え少し前髪が目にかかり、後ろの毛が頬まで届く長さであっても、それは本人からすれ
ば百人一首の十二単を召した女性のように感じるものだ。その髪の毛が一本ありさえすれば、
小さなハンカチーフを作ることもできるであろうし、その枝毛はむしろ木の枝と化している。

じゃあ切りにいけばいいだろうと思われるかもしれないが、僕は京都で下宿を始めてから、ま
だ一回も京都で散髪をしたことがない。もう実家の近くで切ってもらうと決めている。ここで
は美容院を探す気にはなれず、実家に帰ったときについでに切りに行くことにしている。安い
し、何回も行ってるから安心できるという理由だけである。

しかし、どうしても実家に帰れないときは、友達にきってもらうことにしている。彼は小学校
から外で切ったことはなく、そのころからずっと自分で髪の毛を切っているらしい。この前、
彼に質問された。「美容院って料金後払い?」

しかしこのごろはテスト中でそれもままならない状態。おかず姫これまでかと思われたその時
現代の女の子を見て思いついた。そうか、ゴムでとめればいいのか。

というわけで、今日サークルの集まりがあったので後ろ髪を引かれる思いで後ろ髪をくくって
行ったら、友達にこういわれた。「綾小路きみまろみたいやな。」

言ったお前が毒舌だ。



7月27日


今日はテストが終わって友達と遊んでいた。

友達の角栄を見てもらうというのがメインのイベントだったのだが、急に天気がいいからドラ
イブにでも行こうということになった。どこに行こうかという話になったとき、思いついた。

「そうだ、京都に行こう」

いやいやもう来ている。考えに考えた結果、以前どこかのサイトで見たことにあるモヒカン山
を見に行こうということになった。この山はバブルのころに開発されていたのだが、バブルが
はじけた途端開発がやめられて、右と左が刈り上げられたままのモヒカン状態のまま残されて
いたのだった。しかし、最近また開発が始められたといううわさもあり、見に行くなら今しか
ないとなったのだ。

モヒカン山

見ていただければわかると思うが、モヒカンというよりも、トラックの通る道ができて、まき
うん(巻いてあるウンコ)みたいになっている。このままでは不恰好なので、早く開発しきっ
ほしいと思った。でないと、またベッカムが真似してしまう。

*

モヒカン山があまりにも面白くなかったので、またドライブに行くこととなった。今度は、友
達の緑が見たいという願望になったので、僕は考えに考えた末、あることを思いついた。

「そうだ、京都に行こう」

だから。ある程度走って山を登ったりしていたら、鳥居がぽつんと現れた。もしかしたら、こ
れをまっすぐ行ったら神社なんてあるんじゃないの?とか思ったので、そこでバイクを止めて
歩いていくと、そこにはやはり神社があった。しかもそこの真ん中には土俵みたいなのがあっ
た。

相撲

折角なので、相撲をとってきました。



7月26日


明日は熱力学のテストだ。

基本、がり勉の僕は大体授業には出るのだが、熱力学だけは別だった。その理由は、一時間目
である、なぜか人気がある授業で授業が始まる前に行かないと席がなくて座れない、先生のか
つぜつが悪い、授業のプリントはおろか授業自体もわからないというのも勿論あったが、一番
の理由はやはり、先生の顔が気持ち悪い。

なんかつぶれてるっていうより、グロテスクさまで感じさせる彼。いや彼の顔。うまく例える
ことができないけど、敢えて表現するならカレーパンみたいな顔。カレーパンマンよりはカレ
ーパンに似てる。でもカレーとはぜんぜん違うと思う。いや、よくわかんないです。

そんな顔が顔じゃない人から発する声はもはや声ではなく、ただの空気の振動であった。声っ
てなんですか?そんな声の概念を根底から覆すような彼、いやカレーの授業において、僕はま
るで教室をビジネスホテルかなんかと間違って解釈しているかのように、授業に来て座っては
寝るという行為を繰り返し、最終的にはビジネスホテルに行って寝るんだったら家で寝ればい
いだろうと気づき、授業にはついにでなくなってしまった。

そんな熱力学の明日のテスト、どうやら今までのレポートから数字も変えずに出題されるらし
い。しかもカンニングし放題らしい。そんなテストってあんのか。



7月25日


いやぁ、僕はほんとに怒ってるんですよ。誰に怒ってるのかというと、小泉とかそんな政治的
な話がしたいんではなく、普通にただ友達に怒ってるんですよ。それも一人の友達ですよ。も
う本名出しちゃっていいのかな、いやだめかな。でも、あだ名だけならいいですよね。彼の名
はたかじんです。

昨日僕は自分のベクトル解析(下ネタの方)が終わってから、気づいたんだ。あれ、僕のベク
トル解析の教科書(下ネタじゃない方)がないよって。どこいったんだ、ベクトル解析!(下
ネタじゃない方)ああ、あったあった(下ネタの方)。いや違うってこれじゃない。

もしやと思って、昼勉強していた友達の家に忘れてきたんじゃないかと思って、そのS君にメ
ールしてみた。

僕「あれ?ベクトルの教科書忘れてない??」

S「ああ、あれたかじんが持って帰ったわ」

ええ?話を聞いてみると、S君がうとうとしてるときにたかじんがS君の家に来て、僕が忘れ
ていったベクトル解析(≠下ネタ)の教科書のいろいろ大切なところにアンダーラインしてあ
るのを見て「これもって帰っていいよな?いいよな?」と言って、S君も寝ぼけて相槌してし
まったらしい。

僕は急いでS君の家に泊まる気で行き、(勿論、S君に貢物もして)たかじんをS君の家に呼
びだして僕のベクトル解析(≠下)を奪還した。しかもたかじんは僕がS君の貢物と一緒に買
った夜食も、「これ食べていい?いいよな?」と言ってきて、僕もそこまでケチじゃないので
「別にいいよ」と言うと、お菓子の前に座りこんでワサビーフ(≠下)を三枚づつ食べてしま
う始末。僕もいい加減かちんと来て、「もうやめろや」と言うと「なんやケチやな」って。ほ
んと、やになっちゃうこいつ。

ちなみに、ベクトル解析は友達の家でてっちゃん(徹夜)したのでほぼ満点でした。いやだか
ら性教育じゃないってば。



7月24日


ほんとにテスト中だ。

明日から三日間でテストが四つあるという和泉元彌と元彌ママもびっくりのダブルブッキング
状態のスケジュールである。しかも、その四つはすべて僕の専門である電気ではなく、すべて
数学系であり、そのすべてが鴨川と加茂川をも区別するほど厳密な学問である。

特に明日のテストは確率論基礎とベクトル解析である。すべての確率の問題を六角鉛筆で解き、
ベクトルといえば男根しか連想できない僕にとっては、猿が特殊相対性理論から一般相対性理
論へ拡張させるよりも難しい。

とりあえず、自分のベクトルを解析してから勉強して寝ます。下ネタになっちゃったね。



7月23日


五年ほど前からパソコンがリーズナブルな値段で売られるようになった。遂にパソコンが10
万円を切ったとかいうニュースでそのころは賑わっていた。そのころはまだブラウン管のディ
スプレイが安価パソコンの主流であったが、今はもう液晶がその大部分を占めている。

ちょうどそのころに、僕は自分のお金から20万という大金を出して、前のパソコンを買った
のだった。前にも書いたと思うが、そのパソコンの名前は「妹子」であった。

僕が妹子の持病を治すために、ソーテックに数回程通院させている一年の間に新しいOSがマ
イクロソフトから発売された。初心者の方はこのOSから始めた方が大多数ではないだろうか。
そう、ウインドウズXPである。

大学生になってから、友達のパソコンと触れ合うことが多くなり、その友達のほとんどがXP
であった。快適な動作環境。それに対して、僕のOSはウインドウズME。多い日には一日に
二回こける妹子を手を差し伸べて立たせてあげ、妹子の頭をなでなでしてあげるのが僕の日課
であった。

しかし今年の春になって、妹子は日増しにこける回数が多くなり、今年になって記憶喪失を何
回もした。僕は思った。こいつ壊れてる。そんなときに友達が言った「俺はXPで二回しかこ
けたことがない」という言葉により思いを固めて、今の角栄を買ったのであった。

今日、携帯にニュースがきた。「次期OS発表、ウインドウズビスタ、MS」
殴るぞ、ゲイツ。



7月22日


サークルの友達が変な角刈りにしてきた。どうしてしまったのかと聞くと、「俺カットモデル
やねん。」

彼曰く、理容師による角刈りみたいな頭を競う選手権みたいなものがあって、それのために自
分の頭をささげると、予選、本戦をあわせて5万ほどの報酬がいただけるらしい。

しかし出来上がった頭はとても滑稽なものだ。彼のプライバシーもあるので載せることはでき
ないが、角刈りであって何か違うほかのもののように思える。言葉にして表すなら、「ごきげ
んようのさいころみたい」とか、「地球が丸いことを忘れそう」とかであるように思われる。

そんな、「理容師会のサラブレット」がこの世に生み出した頭に対し、サークルの女の子は、
「彼、どうしちゃったの?」「コメントのしようがない。」「いい感じになってきたと思った
らこれだ!」と皆口をそろえて言う。

「五万もらって、髪の毛切ってくれるんやったら万々歳やわ」

彼はあながち嫌ではないらしい。全く、前衛的なやつだ。



7月21日


もうこの家に住んで一年と三ヶ月ほどが過ぎている。このごろよく一年前の自分を思い出して
比較することが多い。

そういえば、一年前はよく自炊していた。ハンバーグを自分でこねて作ったり、カレーを自分
で炊くことも多かった。でもカレーなんて五食分も作ったら、全部食べきろうとすることは困
難である。

実家にいるときは、カレーは鍋に入ってコンロの上におきっぱなしなのを覚えていたもんだか
ら、僕はカレーは理想的な保存食だと断定していた。しかし今なら言える。理想的なものなん
てこの世にはほんの一握りしかないのだ。物理の世界だってそうだ。重力を考えてあとは理想
的だとしても、実際には抵抗力や重心の偏りなどがあるものだ。

それにも気づかず、家族の愛に餓えていた一年前の僕はカレーを置きっぱなしにして実家に3
日ほど帰ってしまったのだ。実家から帰った僕は、表面が白くなり、においがミートソースに
なったカレーを見て愕然とした。

毎回毎回、カビの落ちですいません。



7月20日


となりにおじいさんが一人で住んでいる。

こんな四畳半の家に家族で住んでいても異常であるが、おじいさんが一人で住んでいる。この
アパートに一年半住んでいるが、まだ三回しか話したことはないし、このアパートに住みだし
たときの挨拶で話した際、君の前に住んでいた人も君と同じ大学だったねと言っていた。い
ったい何年このアパに住んでいるのだろうか。そして、何年もの間菌類と戦い、冬の寒さと戦
ってきたのだろうか。

そんな隣人が、重い腰を上げ引っ越そうとしている。絶対そうしたほうがいいと思う。僕なん
てまだ若いからまだやってられるが、失礼だがこんなところで一生を終えるのはごめんである
。京都は部屋代が高いし、大阪でも3万円だせば二倍は幸せに暮らせると思うのだ。

隣人はどこに行ってしまうのかと、以前から仲のいい管理人さんに聞いてみた。そしたら、「
二階に引っ越すだけだ」とのこと。なぜ二階に移るのかと、また聞いてみると、彼はお茶を濁
した。

僕のせいだと思わないほうが難しい。



7月19日


八宝斎殿

平成に生きる侍、八宝斎。いにしえの知恵を持ち、左脇に帯刀する刀は自らの志を映し出す。
その江戸の魂で、現在の法ではなく、人としての道徳に基づく解決法を人々に与えて回ってい
る。



男「お前こんなん買ってどうするんだよ!」

女「でも赤ちゃんもきっとこれで遊ぶわよ!」

雑貨屋さんにて、カップルが喧嘩をしている。そこに、丁度新しい扇子とセンスを欲していた
八宝斎が通りかかったのであった。

八宝斎「その名が意味するところ、パイナップルと野菜でさえも間を取り持つ。我が名は八宝
斎である。お主ら、どうなされた?」

男「これはこれは八宝斎殿!実は、こいつのおなかの中に赤ちゃんがいるんですが、こいつが
このドイツかどこかのしょうもないおもちゃを買おうって聞かないんですよ。」

女「これのどこがしょうもないのよ!こんなにかわいいんだから、きっと赤ちゃんだって気に
入るわ!」

八宝斎「待たれい。この玩具がかわいいかどうかなど、お主らが決めることではなかろう。生
まれてきた赤子がここへ来て、これを気に入れば買えばよいし、気に入らなければ買わなけれ
ばよい。して、その赤子に名前をなんとつけるのか?」

男「いえ、まだ決めていません。結婚もまだなもので。」

八宝斎「卑猥なやつらめ、たたっ斬ってくれる!」


(著者談:意味がわからない)


7月18日


アウト送信グを初めて18日が過ぎた。

アクセスカウンターをごらんになってわかるとおり、もうアクセスが200を超えている。
こんなにハイペースで200を超えたのは初めてである。見てくれている皆、どうもあんが
と。

しかし200とは言っても、おそらく僕がその大部分を占めているであろうと思う。もちろ
んカウンターは一度に二回みても一回しかカウントしないように防いでくれているとは思う
が、一時間に一回ぐらい見れば、同じ人でもカウントされてしまう。一日に七回は見ている
僕。

200のキリ番を踏んだのも僕。



7月17日


鵜狩さん

鵜狩さんは困り果てていた。というのも、最近仕事をなくしたばかりだったのだ。

鵜狩さんは普通の営業のサラリーマンだった。ある日、上司と食堂でご飯を食べる約束をし
ていたのだが、上司の仕事が少し長引いたのだった。そのとき上司は、

「君は先に行って、イス取りだ。」

と言ったのを、鵜狩さんはうっかりして、

「君は正直言って、リストラだ。」

と聞き間違ってしまい、急にリストラ宣告を受けたと思った鵜狩さんは、退職金を貰って次
の仕事を見つければいいかと思いもう会社に行かなかったのだが、一週間後に上司から電話
が来て、ただのクビになってしまった。


鵜狩さんは来る日も来る日も就職活動をし続けた。しかしどの社も笑点で漫才をする若手芸
人の如く滑っていった。筆記テストでは、小野小町を小野妹子とうっかり勘違いして男と思
い込み、かの有名な百人一首をホモの話と解釈し、缶詰会社の面接では、「嫌いな食べ物は
さばの水煮です。」と答えたのだった。


困り果てた鵜狩さんはテレビを見てぼうっと時間をすごすことしかできなかった。しかし、
思いっきりテレビを見ていた鵜狩さんは爆弾という言葉を聞いてあることを思いついた。も
う自分にはこれしかない。鵜狩さんは一世一代のかけに出たのであった。

*

「全員手をあげて、そこに並べ!そしてお前はこれにありったけの金を詰めろ!俺は爆弾を
持っているんだぞ!」

とある銀行にて、鵜狩さんは果敢にして犯罪の銀行強盗を決行したのだった。

「早くしろ!客がぶっとんでもいいのか!?」

銀行は一瞬にして緊張に包まれた。泣きそうになりながらお金をバッグにつめていく女性銀
行員。騒然とする客。しかし、さすがは元世界一と言われた日本警察、五分とたたないうち
にその銀行へとやってきた。

「警察だ!」

「くそきやがったか!」

鵜狩さんは、近くにいた年配女性をひっぱり人質にした。

「こいつがどうなってもいいのか!?俺は爆弾をもっているんだぞ!」

「くっ!わかった、話し合おう。どうして君はお金が必要なんだ?」

「うるさい!お前らになにがわかる!」

「そうか。話したくないのなら仕方がない。とりあえず、その爆弾とやらを見せてくれない
か?」

鵜狩さんの右ポケットには、真っ赤なローズヒップが入っていた。



7月16日


昨日、スーパーに行ったらほっけが二匹で100円だったんだ。これは買いだ。そう思って
今晩食べようと思ってたら、昨日はサークルで晩を食べなきゃいけなくなったもんで、今日
の朝ご飯に食べることにしたんだ。

朝おきて、さあ焼くぞと思って、ほっけみたらこれ結構でかいんですね。いつも使ってるフ
ライパンじゃ焼けそうにねえや。でかいフライパンなんてうちあったっけか。

と思っていたら、あったあった。あれだ、チャーハン作るときに使ってるやつだ。平たくは
ないけど、これでほっけには我慢してもらおう。焼いたあとちょっと腰曲がってしまうけど
、もうこいつ死んでるし(多分)、ぜんぜん問題ないや。フッ素加工で油しかなくていい
頼れるやつどこにあったかな。そう思って物置のなかを探していたら、ありました。

フッ素加工の上に、カビ加工がしてありました。


(そういえば、腰痛さんにリンクしていただきました。ありがとうございます!)



7月15日


姉の夫の趣味はブレイクダンスである。

いつも姉の言うがままである夫。姉と結婚が決まるまでは、コンビニでフリーターをして、
あいている時間にダンスの練習に当てていたのだが、そうなってからは僕の父に就職を押し
進められ、今はスーパーの社員をしている。しかし、ダンスの腕前は相当なものであるらし
く、この前姉の家に寄ったときだって自分がサムが審査員のダンス大会に出た時のビデオを
見せられた。しかし、それ以外にはとくに秀でているものがないらしい彼は、いつも姉のい
いなりである。

あまり、悪口を言うと何を言われるかわからないので、この辺でやめておく。

ちなみに、彼はダンスを教えている時代もあった。そのときのダンス名はサンダーである。
じゃあその妻である姉は、稲妻といったところか。



7月14日


姉の結婚が決まったときの話である。

そのときの僕は受験が終わってほっと胸をなでおろし、なでおろしすぎて回りから密やかに
あの人はエアウクレレを弾いていると思われているころだった。実際そうなんだけど。そん
な時、急に姉が来てこう言った。

「あんた、受験やから黙ってたけど、おなかに赤ちゃんおんねん」

もしかして、そのお腹の子はあの時の…と思ったが、そのあの時というのは、僕が下半身裸
で自分の部屋にいるときに、急に当時25歳だった姉が高校生のコスプレをして部屋に入っ
てきた時のことなので、自分の子ではないということはすぐにわかり、また胸をなでおろす。
姉は続けて言った。

「あんた、エアウクレレしてんの?」

エアウクレレの話はおいといて、受験だから黙ってたの意味がわからない。そんな受験生だ
からって家族からのけものにされたのがとても悔しかった。悔しかったので、向こうの親戚
も含めた披露宴で、結婚式当日に気づいたことを言ってやった。「えーと、まあ二人はでき
ちゃった結婚ということで…」

で、エアウクレレってなんだ。



7月13日


最近のブログブームもあってか、すごい数のテキストサイトが電子の海に我がが我ががとひ
しめきあっている。

その大海の中で、ジーコの日記を見つけました。

ジーコの日記をそのまま抜粋して、ここに載せて中西さんばりに解説してやろうかとも思っ
が、ジーコを怒らせると怖いのでやめておく。ジーコは怒ると自分の髪の毛を何本か抜いて
ふーって吹きとばすんだ。そしたら、髪の毛がファーってそこらじゅうに舞い落ちて、掃除
が大変だ。

というわけで、なんか、ジーコが書いたんじゃないよ、でもジーコがこんなこと書いてたみ
たいに報告するよ、みたいなスタンスで今日は書く。

まず出だしはこうだ。「ハーイ!またまたログインだ。」

出た。こいつは出落ちを狙っている。こいつはにジャパニーズが「ジーコちゃんったら、ロ
グインしなきゃ日記更新できないでしょ」と突っ込むのを期待しているのだ。とんだ甘ちゃ
んである。大体、今時ハーイなんてのは積水ハイムの四角いハコみたいなやつか外人しか使
わない。

途中いろいろパーティーに行ったり、昔のサッカー繋がりの友達と久しぶりに会ったとかい
う内容(その友達というのはグーグルで検索すると必ず出てくるような人たちだった)のあ
と、締めくくりはこう記されている。

「…そこでも、ダンスパーティー。ヘッヘッヘ。」

その単語の後の、その笑い方は、日本では隠語のように使われますから。



7月12日


僕の部屋は京都でありながら、3万円という安さである。

その安さからは想像できないような設計である。六畳の中一畳半は、靴置き場と物置に取ら
れ、また一畳ほどのキッチンと、二畳ほどのスペースにトイレとシャワーが配置されている
。勿論、バスタブはなしである。ほんと、どうしようもないよね。ちなみに部屋の壁はもろ
コンクリートで、お菓子の雪の宿のような見た目である。あと、エレベーターに乗ったら、
壁に灰色の絨毯が貼り付けられていることがありますよね。あれが僕の家の絨毯。前、タイ
フリークの姉に、「タイを思い出す」と言われた。家にいながら、タイ旅行気分を味わえる
なんて、ちょっと贅沢を感じたりしませんか?

上に書いたことは、ちょっと我慢すればすむことである。しかし、この家の最大にして唯一
の弱点は、湿気がひどいことである。家の上に高架道路が通っていて、一年中太陽の恵みを
受けられないこの家は、僕の家であると同時にカビたちの単身赴任先になっている。

食べ物にカビが生えたことなんて、数えればきりがないほどである。僕は、冷蔵庫にもカビ
が生えたことがあるし(むしろカビから守ってほしい)、卒業アルバムにもカビが生えたこ
とがあるし(少し示唆的である)、最近、スーツにもカビが生えました(細菌)。もし、僕
と同じような境遇にいる人がいれば、連絡してほしい。そして、一緒にカビ対策の会を作ろ
じゃありませんか。カビと同棲しているがなかなか最後の決断におしきれない人求む!

ちなみに当方、スーツにカビが生えるのは二回目です。



7月11日


この新しいパソコンには、「角栄」という名前をつけようと思う。

我ながらすばらしい名前を思いついたものだ。これ以上の名前はないと言っても過言ではあ
るまい。その名前は、コンパクトという概念を根底から覆すような様相、インターネットを
介したインターナショナル性、暴君とも形容できるほど早い演算処理能力、アスロンという
一見スタンダードではないCPU搭載という型にとらわれない仕様。そのすべてをこの名前
がすべてあらわしている。ちなみに、ノートパソコンも買ったら「真紀子」とつける予定で
ある。

*

今日朝起きて、角栄を起動し、リアルプレーヤーで曲を聴きながら朝ごはんを作り、そして
食べた。とても気持ちがいいものである。梅雨であることを忘れてしまいそうである。食べ
終わって、珈琲を飲みながらネットをしていると、「エラーが発生しました。状況を報告し
ますか?」という警告が出てきた。はいをクリックすると、急にプツっと電源が切れ、再起
動した。

なんだ、結局パソコンて不安定なものだなと思った。角栄にかけていた信頼が少しであるが
崩れたような気がした。再度立ち上がった角栄には「深刻な状況から回復しました」と表示
がでていた。

早い。角栄への信頼は今までにもまして高いものとなった。



7月10日


新しいパソコンが家に届いた。

前の日のバイトから、嬉しさで胸がどきどきしていた。まだ見ぬあなたに恋してる。そのお
かでで風邪を引いているにもかかわらず、店長には「今日は動きがいいね」と褒められる。
えてして、恋をしているものは輝いて見えるものなのだ。

今日胸がどきどきして、昨日遅かったのにも関わらずあまり寝られなかった。なので、妹子
を起動してメーカーからのメールを見ていると、急に本当に今日来るのかどうか心配になっ
てきた。

そうなってしまったときは、自分の中で今日はもう多分来ないだろうと心の中で保険をかけ
ておくことにいつもしている。なんだ今日は来ないのかと風邪を引いているのでまた昼寝を
することにした。

急に、ドアがどんどんとなった。と同時に僕はお尻に、いやケツに火がついたように飛び上
がり、ドアを開けると1m四方ぐらいの立方体をもったおっさんがそこに。いわずもがな、
彼は恋のキューピットである。全く、幸の薄そうなキューピットですこと。

早速箱を空け、中身を取り出し電源を入れてみると、なにもない。そりゃそうかなんて思う
かも知れないが、なんかがっかりである。なんか。がっかり。とりあえず、妹子から、生ま
れたてのパソコンにデータを転送することにした。

それにしても、データ転送しているときの僕は、キーボードを二つ使って小室哲也みたいで
した。

続く。




7月9日


ヤフー内を巡回していたら、「第30回ホリプロスカウトキャラバン」という見出しがあ
った。

日本全国で予選が近々あるらしい。過去に優勝した面々を見てみると、そうそうたるメン
バーである。

第一回グランプリ    榊原郁恵
第九回グランプリ    井森美幸
第二十回グランプリ   深田恭子
第二十一回審査員特別賞 酒井彩名
第二十三回グランプリ  平山あや
第二十五回審査員特別賞 綾瀬はるか
第二十七回グランプリ  石原さとみ


すごいメンバーだなと改めて思いながら、彼女たちの応援メッセージを見てみると、

第十回グランプリ   山瀬まみ

とあった。あれ、山瀬まみも?と思いながらトップページを見てみると、きちんと山瀬ま
みはそこにいた。

いやはや、人間の脳はすごいものである。興味のないものは自動的に見えなくするのだか
ら。



7月8日


日本でもっと早い時期に科学が発達していれば、面白かったのにと思う。

ジョルダン標準形、ジョルダン細胞、ジョルダン曲線→小泉標準形、小泉細胞、小泉曲線
ラプラスの演算子(ラプラシアン)→武者小路演算子(武者小路アン)
100X(ボルト)→100Y(与謝野)

個人的には松浦細胞になりたいと思う。いや、だから違うって。



7月7日


昨日、パソコンが置いてあるスチールラックに足の親指が挟まってとれなくて、ちょっと
パニック状態になってしまったのであんな恥ずかしいことを書いてしまった。あのあとす
ぐ取れました。ごめんなさい。でもあのままはまって、今こうして日記を書いてた方が、
展開的には面白かったのにとちょびっと後悔しております。

*

今日、実験のあとサークルだったのだが、途中でバケツリレーのように雨が降ってきたの
で、友達と繁華街に買い物に行きました。

一通り見たいお店を回ったあと、友達がこの辺においしいとんかつ屋さんがあると、ある
お店の名前を放った。僕はお店の上司からあそこのとんかつはおいしいと言われていたの
だ。そのお店はとんかつを頼むと、とんかつ以外がお代わり自由だという。具体的に言う
と、お味噌汁、ごはん、キャベツである。じゃあそこにしようとそのお店に入った。

店はすごくいい雰囲気の空間であった。案内されたところに座ると、お姉さんが、「ご注
文はお決まりですか?」と聞いてきてくれた。僕らは学生の身なので、どうせなら一番安
いやつを頼んでご飯とかでもとをとろうと決めていたので、「とんかつ80グラムを二つ
」と伝えると、「少々お待ちください。」と返された。いやいやちょっと待ってくれ、聞
いといて放置かよ。そう思っていたら、男前の店員さんが代わりに聞きにきてくれた。よ
く見ると、始めに聞きに来た人の胸には研修中と書かれた札がはってあった。まだ決まっ
ていないだろうと鷹をくくって聞きにくるのは辞めて欲しい。鷹はくくれても、僕らはく
くれない、なぜなら僕らはSだから。

話は少しそれるが、僕はとてつもなく食べるのが早い。なぜだか知らないが大学生になっ
てから、僕より早く食べる人を見たことがない。たまに、食べ物を見た次にはその食べ物
が消えているという現象が起こる。食べ物が消え、生まれるは満腹感。

そんな僕だから、量が限られていないとなれば、僕をさえぎるものは何もない。とんかつ
が来るや否や、とんかつを一切れ食べ、キャベツ(日本昔話みたいに盛られていた)を全
部食べ、ご飯を一杯分食べ、キャベツを追加する人が来るまで待ち、盛られたらまたとん
かつを食べ、キャベツを全部食べ…というのを繰り返した。とんかつが五切れしかなかっ
たにもかかわらず、僕はご飯を五杯食べた。

僕は早食いなだけで大食いではないので、そこでお腹一杯になった。友達はそのときやっ
とお代わりなしを食べ終わったところだった。僕は満腹である旨を告げると、彼はもう一
杯ごはんを食べたいとのこと。僕は食べられないので、店員さんにおひつに一杯分だけ御
飯を下さいというと、やはり店員さんは少し多めに持ってきた。

僕は余った御飯で、飲むようのお茶をぶっかけて、お茶漬けをいただきました。



7月6日 二回目


スチールラックの網目に足の親指が入って抜けません。どうしたらいいですか?


7月6日


どんな人でも、これだけはゆずれない、負けたくないというものがあると思う。例えば、
ある人は携帯電話の文字の早打ちをさせたら右に出るものはいないかもしれない。或いは
、美川憲一の真似をしているコロッケの真似を切り札にしている人もいるかもしれない。
そして、それを持っていない人は、おそらくそれは大きな目標であり、今そのために努力
しているだろう。

前ふりが長くなったが、僕は食べ物の中でフライドポテトが一番好きである。

フライドポテトを愛している加減でいえば、世界一とは言わないまでも、そこそこいける
のではないだろうか。そう、南河内のポテト皇太子とは朕のことである。周りでポテトを
食べている人がいれば、皆はもらうときに「ちょっともらっていい?」と聞くかも知れな
い。しかし、僕は遠慮なしに友達のそのポテトをいただく。なぜか。

そこにポテトがある限り、租税が発生するからだ。

だから、僕からポテトを取られた友人は嫌な顔ひとつしない(と思う。)僕はフライドポ
テトに限らず、ハッシュドポテトも大好きだ。ポテトチップスもおいしいね。ポテトサラ
ダは?うん、大嫌いです。(実際、食べさせられて吐露したこともある。)

ある日、サークルの飲み会を河原でやるので、皆の分のご飯兼おつまみを我々スタッフが
作らなければならなかった。そこで、ポテトもメニューに入れようか?という話になった
と脳が認識したときには、もう右手が高々と天へ伸び、口からは「僕が作ります」の言の
葉。

というわけでその日は、一人でポテトを2キロ揚げた。流石の王子もポテトにちょっと嫌
気がさした。ポテトなんて、大嫌い、大嫌い、大嫌い、大好き!あー。



7月5日


昔、松浦あやのコンサートに行ったことがある。

戻る、のボタンを押すのは辞めてほしい。別に松浦あやが好きで行ったわけではないので
ある。ただ、そのときの友達と二人の間で松浦あやの歌が意外といい歌多いと盛り上がっ
ていたら、周りからはあの二人は松浦あやのファンだと勘違いされ始めたので、これは周
りの期待にこたえるしかないという責任感から行くことを決めただけである。あと、自分
という人間が少しでも大きくなれば、という願いと。(しかし5000円はそのころの僕
らにとっては高すぎる授業料であったが。)

会場につくと、特攻隊の服をめされた方々がたくさんいらっしゃった。「あやや命」とか
「姫路姫」という字が後ろに刺繍されていた。(姫路姫は後に、匂いクンクンかぐや姫と
して全国に名を知らしめることになる。)これを写真に収めない手はないと思い、検問で
なぜか没収されなかったデジカメでとりまくっていたら、案の定係りの方に没収されてし
まいました。(全く、姫路城のお侍は理不尽である。)

彼女のファンクラブに属してもない似非ファンに風当たりはやはり強く、席は一番後ろで
あったのだが、場所が大阪厚生年金会館という狭いところだったので、彼女をよく見るこ
とができた。彼女を除いてもコンサートが始めてだった僕は、彼女よりも照明効果の方に
感動してしまい、「あ、あっちがついた!」とか、「うわ、スポットや!」とかどうでも
いいことばっかり言っていたと思う。一緒に行った人ごめんなさい。

途中、メロン記念日とかいうグループがあややの休憩時間に出てきたが、全く記憶に残っ
ていない。多分、このころから僕らはあややのエンターティナー性にひかれていたのだと
思う。なんとか最後まで客観的姿勢を守りきろうとしたが、アンコールが終わったころに
は僕らは皆あややのことが好きになっていました。

なぜ初めてコンサートに行ったことを書いたかと言うと、実は8月にaikoのコンサートに
行くのだ。いや、aikoは本気で好きです。楽しんでこようと思います。今、僕を笑うやつ
はきっと、怪我をする。(SPY/槙原敬之より)



7月4日


     「生まれてから、8回記憶をなくす。」


これがもし人間の話ならば、ありえない話である。もしそんな人がいたならば、その人の
子供は「どうして僕の名前覚えてないの!?」とか、「こんなの僕のママじゃない、どっ
かいっちゃえ!」ということにも飽きて、「またかよ。」とか、「この人の子供やめちゃ
おっかな。」となるだろう。そんな人聞いたことがない。というか、前者の状況も昨日の
ドラマでしか見たことがない。

しかし、これがパソコンの話となれば別である。

僕のパソコン(名前:妹子)は、悪名高いS社のパソコンでありながら齢4歳半である。
普通のパソコンは寿命5年だといわれている。それ以上使われている立派な設計のパソコ
ンもあるだろう。しかし、僕の妹子は四月からリカバリー(初期化)した数、およそ5回
である。(およそというのは、二回続けてリカバリーしたこともあったからだ。)

妹子が具合が悪いのにはもうひとつ理由がある。OSが、WINDOWSのMEなのだ。

MEは、WINDOWS98 Millenium Edition の略で、早い話が僕のパソコンはま
だ98なのだ。しかもそのMEはその不安定さから、出た一年後に不朽の名作XPを作ら
せるに至った、言わば失敗は成功の素の失敗なのである。XPを使っている友達に話を聞
くと、「二、三回しかこけたことないわ」とのこと。なんだ、そんだけリカバリーしてる
んじゃないかと思って聞いていたら、「こける」というのは「再起動する」という意味ら
しいじゃないか!一日に二回再起動する僕にとっては、それはパソコンであって違う種類
のもの(例えばトラとキティーちゃんのような)に聞こえ、またそれは僕に新しいパソコ
ンを買わせるには十分すぎる理由でもあった。

というわけで新しいパソコンを注文しているところです。妹子はどこか遠いところ(中国
とか)に行ってもらう予定です。



7月3日


京都で下宿を始めたとき、家庭教師のバイトをしたかったのだが、京都は競争率が高く断
念、じゃあ何しようかと思っていたとき、「管理さんが電話してきてくれ」って言ってたよ
とアパートの生き字引みたいなおばあちゃんが伝えてくれた。

実は、その三日ぐらい前に家賃を納めるのを忘れていて、「君は家賃先払いに意味がわかる
やろ?大学生なんやから!」とこっぴどく怒られていたのだった。今度は一体なんだと思い
ながら恐る恐る電話してみると、

「君、バイト探してないか」

あ、はい探してますと言うとじゃあ明日ちょっと来てくれとの事。なんだろう、アパートの
事務でもさしてくれるのだろうかと思っていたら、なんとラウンジクラブのバイトだった。

仕事斡旋型管理人の手により、今は祇園の高級クラブでバイトしています。



7月2日


アウト送信グを初めてまだ二日目である。ほとんどの人がこんなメモ帳を使ってHPを作っ
ていると思うと、今までホームページビルダーを使っていた僕にとっては皆が皆、アインシ
ュタインに見えてくる。あ、顔がでかいってことね。

多分この日記を見ている人は誰一人としていないんじゃないかと思う。今はまだこんなだが、
誰しもが夢をもつ権利を持っている。このアウト送信グにはいずれ、電子の空に羽ばたいて
欲しいと強く願っている。近いうち、どこかのポータルサイトに掲載され、そのアクセス件
数は指数関数かってほどうなぎのぼりになり、掲示板には首相の「感動した!」の書き込み
がなされ、僕は「あっそ。」と返信する。そして僕はその首相に画期的な年金制度を伝授し
、日本は老人に優しい社会になり、僕は理系にして初のノーベル平和賞をいただくのだ。

よし、まず年金制度を考えなきゃ。



7月1日


最近、巷でブログが流行っているらしい。

二年前高校生のときに、ブログをかじっていた自分としてはこれは見逃す手はないと思い、
日記を書き始めようと思う。前の日記を見ていた人はご承知のとおり、更新頻度は全くのラ
ンダムである。ご承知の人は三人ぐらいしかいないはずである。

しかし、よりによってこんなテスト前にはじめるのはどうかと思う。しかし、ご承知の通り
二年前に始めたときもテスト前であった。これも、ご承知の人は三人である。


文章

トップ